今でこそ世界的に有名なプレミアムワインの産地として高品質なワインが多く造られているナパヴァレーですが、勿論最初から高品質なワインが造られていたわけではありません。
ヨーロッパからの植民者によってヴィニフェラ系のぶどうが持ち込まれるまで、アメリカ東部に自生していたぶどうは、ヴィティス・ラブラスカ系が殆どで、高品質ワインの生産には適していませんでした。
ヴィニフェラ系ぶどうの栽培が様々な方法で試みられましたが、フィロキセラ(害虫)の存在や、その他の病害、厳しい寒さによって阻まれました。その後、ヴィニフェラ系とラブラスカ系を掛け合わせた交配品種の開発や品種改良によって、抵抗力のあるぶどう品種が生まれ、ニューヨーク州、ニュージャージー州、ヴァージニア州などでワインがつくられるようになりました。
一方太平洋岸では、1769年にローマカトリック教会のフランシスコ修道会の修道士達が、ミサに使用するワインを造り始めたことが、カリフォルニアワインの歴史の始まりと言われています。
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