フランスシャンパーニュ&フランスクレマン
【シャンパン】
瓶内で二次発酵させて作る製造方法は、シャンパン方式と呼ばれます。まず製造過程として、醸造した通常のワインを瓶に詰め、そこに糖分と酵母を加えます。瓶内で酵母が糖を分解することによって、炭酸ガスとアルコールが発生。ゆっくりと時間をかけて発酵・熟成させることで、きめ細かい泡が立つスパークリングワインに仕上がります。
この製造方法は、シャンパーニュ方式、トラディショナル方式と呼ばれることも。工程が多く、手間とコストがかかる方式のため、販売価格も高くなることが常です。
また、シャンパーニュを語るにかかせないのがRMやNMという表記。
これは生産者の業者種別を意味します。
NM:ネゴシアン・マニュピラン
生産者から購入したブドウや果汁、原酒を醸造してシャンパンを造る大手メーカーや個人がこれに当たります。自社畑を所有している場合もあり、シャンパンの生産者の大半を占めています。モエ・エ・シャンドン、クリュッグ、ヴーヴ・クリコ、サロン、ボランジェなど。
RM:レコルタン・マニュピラン
自社畑で収穫したブドウを使用し、醸造も手掛ける生産者のこと。多くが小規模生産者です。生産量も少ないため、人気の高いメゾンのシャンパンは入手が困難なことも。ジャック・セロス、エグリ・ウーリエ、マキシム・ブラン、ポール・テュンヌなど。
【クレマン】
クレマンは、シャンパーニュ地方以外のフランス国内の認められた地域で造られる、シャンパンと同じ瓶内二次発酵による伝統的な製造方法で造られるスパークリングワインです。
瓶内二次発酵後、クレマンの大半が最低9ヶ月以上(一部、12ヶ月以上)の熟成を経てリリースされますが本セットのクレマンは法廷期間の倍24か月の長期熟成品を採用!使用される品種は、フランスのワイン法A.O.Cの各アペラシオンによって定められているものです。
クレマンが世界的に人気である理由の一つは、シャンパンに匹敵するほどの香りや味わいです。瓶内二次発酵製法によるきめ細かな泡、柑橘の香りと瓶内熟成による酵母由来の香りで、複雑性もあります。そんなクレマンは、高品質ながら手軽な価格帯であることが魅力です。地方によって品種の違いがあり、それぞれの個性を楽しむことができます。シャンパンと同じシャルドネやピノ・ノワールを使用する場合や、その土地ならではの品種もブレンドされています。
地域によって味わいの個性があるため、冷涼な地域のキレのある繊細なクレマンから、果実味豊かな力強さのあるクレマンまで、バラエティに富んでいます。さらにクレマンは、有名生産者が手掛けていることも多く、生産者ごとの想いによっても個性が際立ちます。
スパークリングワインは料理を選ばない万能ワインですが、複雑性のあるクレマンはシャンパンと同じく、それだけでも十分に香りや味わいを楽しむことができます。料理に合わせる場合にも、前菜からデザートまで幅広くマリアージュするためシーンを選びません。